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営業と技術で取り組む「顧客満足」と「あるべき働き方」の両立

ファクトリーオートメーション(FA)の世界では、安全柵なしで稼働できる人協働ロボットが注目を集めています。

ある大手食品メーカーの工場に人協働ロボットを提案・導入するプロジェクトは、お客さまを支援するだけでなく、営業と技術がタッグを組み新しい働き方を模索する取り組みでもありました。

人協働ロボットを提案・導入するプロジェクト
関東支社第1営業部

営業本部
関東支社第1営業部
千葉顕(ちば・あきら)

2012年入社。自動車業界の営業担当や、パワーコンディショナーの営業、エンドユーザー向けロボット営業担当などを歴任してきた。趣味の映画鑑賞は毎週末の映画館通いだけでなく、平日も「早朝に1本映画を観てから出社している」。埼玉県所沢市出身。

古田亘輝

営業本部
スマートファクトリ部技術部
石川大生(いしかわ・だいき)

2019年入社。半導体製造の会社で生産技術を担当後、当社に中途入社した。PCでのシミュレーションだけでなく現地での立ち上げも担当している。休日は、「兄や弟の家族を含めた総勢11人で遊ぶ」というほど家族仲が良い。茨城県牛久市出身。

“最適解”を探し、現場で検証・検討繰り返す

――食品メーカーの製造工程に、人協働ロボットでパレタイジングする提案をして納品したプロジェクト。人協働ロボットはFA業界の中でも用途が広がっているものの、人協働ロボットを導入していないお客さまもまだまだ多いですね。

千葉

プロジェクトは前任者から引き継ぎ、中途入社した石川と一緒に取り組みました。この食品メーカー様では自動化は非常に進んでいましたが、人協働ロボットを活用したことがありませんでした。安全柵を置かず作業者の隣で稼働できる人協働ロボットは、既存の産業用ロボットと異なるアプローチが必要です。自分としても販売を手がけた実績が少ないなかで、技術部と一緒になってシステム構築を進めました。対象となったのは、パレタイジング工程でした。

“最適解”を探し、現場で検証・検討繰り返す

――人協働ロボット導入の方向性が決まっていても、実際に詳細の仕様を詰めるまでは色々な課題もあったようですね。実際の工場にも足を運んでいかがでしたか。

千葉

テストの時に実際にワークの積み卸しを自分も行いましたが、本当に腰が痛かったです。フル稼働すると1日で約2,400個の積み卸しを行っていました。これは自動化しなければという使命感を強めましたね。現場を見せていただいて、作業者の人数、タクトタイム、生産量からシステム検討を行いました。競合他社の攻勢もありましたが、安全性の高さや、ケーブル内蔵による取り回しのしやすさが評価され採用されました。

石川

可搬質量20kgというのも人協働ロボットでは珍しく、他社より重量物の可搬ができるのも大きなポイントでした。ただ、導入する機種が決まって終わりではありません。作業者の安全を確保しながらスピーディーな作業を行うには、人がいないと速く動き、人がエリア内に入るとゆっくり動くというシステムを構築する必要がありました。システムインテグレーター(SIer)と仕様を詰め、パレット周辺を安全に保つのに最適なシステムを検討し、生産に影響なく人を検知できる最適解に辿り着きました。

PC上でのシミュレーションが得意分野なのですが、実際に現場に行ってみないと分からないことも多いです。システムの検討、検証、仕様決定、現地の立ち上げまで数ヶ月単位での対応でした。

営業と技術で取り組む「顧客満足」と「あるべき働き方」の両立

営業・技術のタッグで働き方も改善

――立ち上げまでの道のりは長いものの、効率化に成功した側面もあったと聞きました。また、稼働後の伴走は非常に重要ですが、体制次第ではあるべき働き方を阻害する原因になってしまう懸念もあります。

石川

システムの仕様を詰める中で、技術としてどう工数を短くして、かつ最適にフォローできるかを考えていました。安全面の設定は自分が担当し、セットアップの設定はSIerの協力を取り付けておくなど予め役割を分担。お盆期間中の1週間ほどの工事期間で、立ち上げ時に不具合が出た場合の対応をケースごとにできるだけ事前検証していました。工数を大幅に膨らませることなく納品でき、事前準備が何より大事と実感しました。

千葉

稼働後も、短い時間の稼働停止(チョコ停)はありましたが、全体はスムーズに動きました。お盆明けに立ち上がってから、しばらくの期間は自分もお客さまの現場に張り付いて現場の支援を行いました。

石川

チョコ停が起きたとき、ロボット側なのか周辺機器なのか、SIerの協力も得ながら原因究明をその都度行いました。納品してからの支援期間は、2ヵ月程度でした。

営業・技術のタッグで働き方も改善

千葉

稼働後の支援は、営業マン1人で請け負ったり、技術職1人で請け負ったりすると、伴走がきつくなることもあります。お客さまの希望を叶えながら、営業と技術でタッグを組んで分担しています。営業として困ったことは技術に相談し、逆に技術から相談があることもあります。今回のプロジェクトは大変なことは大変でしたが、役割分担と相互相談を行ってきたことで、振り返れば「想定内の大変さ」でした。これまで担当したシステム案件では非常にスムーズに立ち上がったと言っていいです。納品した工場は関東ですが、関西の工場からも視察に来ていただいて、好評いただいていると聞いています。

石川

お客さまからは、システムの立ち上がりも早く、稼働が安定するのも早かったという評価をいただきました。当社として効率化も行いながら、お客さまの満足も得られたというプロジェクトでしたね。

営業・技術のタッグで働き方も改善

製造業の改善を「肌で実感する」仕事

――ご自身のスキルアップのための取り組みや、今後の自身のキャリア展望などを教えてください。

千葉

引き合いに繋がるよう、いつもアンテナを張っています。本も好きで、お客さまと話していてどこに話が飛ぶか分からないので、取引先のトップが書いた著書を読んだりしています。石川と同じく事前準備しておきたい性格なので、経験や知識を積み重ねていくことだけですね。

新人の頃に言われた言葉や教えてもらったことを今も覚えていて、今は後輩もできて、その時の先輩の気持ちも分かってきました。自分は、色んなところに目を広げたいというのがありますね。ジェネラリストとスペシャリストで言えば、技術商社の営業としてはジェネラリストとしての立ち位置が求められています。色々な解決方法を提示できる営業マンになり、それを後輩に教えていきたいです。

製造業の改善を「肌で実感する」仕事

石川

入社してからは日が浅く、他の先輩に追いつくのは大変だと感じています。ですが、その中にあっても自分の武器を身につけていこうと考えています。 人協働ロボットのスペシャリストになってほしいという会社の期待もあるので、まずはそれに応えたいと思っています。広く経験は積んでいきたいですが、人協働ロボットの引き合いがあったらまず名前が挙がる人材になるよう目指しています。

営業・技術のタッグで働き方も改善

千葉

自分がモチベーションにしているのが、「人間をあまり働かせたくない」ということです。自分たちが製品を納めることで、きつい労働が一つ減る。ソリューション提案で、製造業が何か一つ良くなっているというのを肌で実感します。他社に勤めたことがないので比較ができませんが、入社後、働き方や福利厚生がどんどん良くなっていると感じます。後輩のためにも、より良い会社になるようにがんばっていきたいです。営業というと数字に追い詰められたりするイメージがあるかもしれませんが、キャッシュフロー管理やマーケティング、提案・企画、コミュニケーション力もいるオールラウンダーでないといけないと先輩に言われ納得しました。小さな視点で数字を追いかけるのではなく、総合力を求められる仕事で、決してつまらない仕事ではないと自分は考えています。新卒で就職活動をする際は企画やマーケティング職に興味を持ちがちですが、営業の経験は必ずベースになります。

石川

中途入社してまだ2年ですが最前線で働かせてもらっています。やりたいと発信すれば、支援・準備してくれる会社です。今回のプロジェクトではお客さまに評価いただいたことは単純に嬉しいですし、安川メカトレック末松九機が納品したものなので、ロボットもセンサーも含めたシステム全体の質を担保するのが当然だと思っています。今回、社内からもその姿勢を評価してもらいましたし、今後も成長していきたいですね。

営業と技術で取り組む「顧客満足」と「あるべき働き方」の両立

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